
米Appleは2026年6月25日、メモリーチップとストレージの深刻な供給不足に伴うコスト上昇を理由に、Mac、iPad、HomePod、Apple TV、Vision Proなどの価格を世界的に一斉値上げしました。iPhone、Apple Watch、AirPodsは対象外とされましたが、わずか3週間後の7月18日にこれら主力製品も為替修正による値上げが実施されました。
アップル広報担当者は「AIデータセンターの急速な拡大により、メモリーとストレージの需要が異例のペースで急増している。これほど大幅な部品価格の値上がりを短期間で経験したことはかつてない」と説明。一連の値上げにより、Apple株価は6月25日に6.1%安の275.15ドルで取引を終え、2025年4月以来の大幅下落となりました。
本記事では、6月25日と7月18日の両値上げを日本市場の実売価格を中心に、値上げ幅・率を明確に比較しました。
2026年6月25日値上げ新旧価格比較表
Macシリーズ
| 機種 | 旧スタート価格 | 新スタート価格 | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| MacBook Neo | 99,800円 | 119,800円 | +20,000円 | +20.0% |
| MacBook Air 13インチ | 184,800円 | 224,800円 | +40,000円 | +21.6% |
| MacBook Air 15インチ | 219,800円 | 264,800円 | +45,000円 | +20.5% |
| MacBook Pro 14インチ | 279,800円 | 339,800円 | +60,000円 | +21.4% |
| MacBook Pro 16インチ | – | 519,800円 | – | – |
| iMac | 129,800円 | 249,800円 | +120,000円 | 大幅 |
| Mac Studio | 199,800円 | 419,800円 | +220,000円 | 大幅 |
(注:上記は各モデルの最低構成価格。実際の構成によりさらに高額化)
iPadシリーズ
| 機種 | 旧スタート価格 | 新スタート価格 | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| iPad (エントリーモデル) | 58,800円 | 74,800円 | +16,000円 | +27.2% |
| iPad mini | 78,800円 | 99,800円 | +21,000円 | +26.6% |
| iPad Air 11インチ | 98,800円 | 129,800円 | +31,000円 | +31.4% |
| iPad Air 13インチ | – | 169,800円 | – | – |
| iPad Pro 11インチ | 168,800円 | 209,800円 | +41,000円 | +24.3% |
| iPad Pro 13インチ | 218,800円 | 269,800円 | +51,000円 | +23.3% |
ホームデバイス・その他
| 機種 | 旧価格 | 新価格 | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| HomePod mini | 14,800円 | 22,800円 | +8,000円 | +54.1% |
| HomePod | 44,800円 | 59,800円 | +15,000円 | +33.5% |
| Apple TV 4K (64GB) | 19,800円 | 34,800円 | +15,000円 | +75.8% |
| Apple Vision Pro | – | 大幅値上げ | – | 大幅 |
6月値上げの背景:世界同時実施。Appleは「これまでコスト上昇を吸収してきたが、限界に達した」と説明。今後さらに多くの製品で価格見直しの可能性を示唆していました。
2026年7月18日値上げ新旧価格比較表
iPhoneシリーズ(スタート価格)
| 機種 | 旧スタート価格 | 新スタート価格(7/18〜) | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| iPhone 17e | 99,800円 | 107,800円 | +8,000円 | +8.0% |
| iPhone 17 | 129,800円 | 142,800円 | +13,000円 | +10.0% |
| iPhone 17 Air | 159,800円 | 177,800円 | +18,000円 | +11.3% |
| iPhone 17 Pro | 179,800円 | 194,800円 | +15,000円 | +8.3% |
| iPhone 17 Pro Max | 194,800円 | 214,800円 | +20,000円 | +10.3% |
| iPhone 16 | 114,800円 | 124,800円 | +10,000円 | +8.7% |
| iPhone 16 Plus | 129,800円 | 144,800円 | +15,000円 | +11.6% |
Apple Watchシリーズ
| 機種 | 旧スタート価格 | 新スタート価格 | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| Apple Watch SE(第3世代) | 37,800円 | 41,800円 | +4,000円 | +10.6% |
| Apple Watch Series 11 | 64,800円 | 71,800円 | +7,000円 | +10.8% |
| Apple Watch Ultra 3 | 129,800円 | 142,800円 | +13,000円 | +10.0% |
AirPodsシリーズ
| 機種 | 旧価格 | 新価格 | 値上げ額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|
| AirPods 4(ANC非搭載) | 21,800円 | 23,800円 | +2,000円 | +9.2% |
| AirPods 4(ANC搭載) | 29,800円 | 32,800円 | +3,000円 | +10.1% |
| AirPods Pro 3 | 39,800円 | 42,800円 | +3,000円 | +7.5% |
| AirPods Max 2 | 89,800円 | 89,800円 | ±0円 | ±0% |
2026年Apple値上げ 時系列まとめ表
| 日付 | 対象製品 | 主な理由 | 平均値上げ率 | 世界同時実施 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年6月25日 | Mac、iPad、HomePod、Apple TV、Vision Pro | メモリ・ストレージ供給不足(AI需要) | 20〜30%超 | 実施 |
| 2026年7月18日 | iPhone、Apple Watch、AirPods | 為替修正(円安進行対応) | 8〜11% | 日本のみ |
海外との比較:6月の値上げは世界同時でしたが、7月のiPhoneなどは日本のみの為替対応値上げとなっています。米国ではiPhone 17 Pro Maxのスタート価格は依然として1,199ドル前後で据え置かれているのに対し、日本では為替の影響で大幅に高くなっています。
今後の見通しと購入アドバイス
Appleはすでに「今後さらに多くの製品で価格を見直す可能性」を示唆しています。特に2026年秋のiPhone 18シリーズでは、メモリ高騰と為替のダブル影響でさらなる値上げが予想されます。
- 今買うべき人:急ぎの場合はキャリアの大型キャンペーン(MNP割引・購入プログラム)を活用。
- 価格を抑えたい人:型落ちモデル(iPhone 16シリーズ)や中古・整備済品を検討。
企業利用における「10万円の壁」
iPhoneは企業において以下のように幅広く活用されています:
- 社員への貸与端末(社用スマホ)
- 飲食店・小売店のオーダー端末
- 簡易POSレジ
- 在庫管理・業務アプリ専用端末
- 営業ツールとしてのタブレット代わり
こうした法人利用において、10万円という金額は非常に大きな判断基準となります。
税務上の扱いの違い(簡易解説)
- 10万円未満の場合
→ 消耗品として扱われます。
購入した年度に全額を経費として一括計上可能。
税務処理が簡単で、即座に利益を圧縮できるメリットがあります。 - 10万円以上の場合
→ 固定資産として扱われます。
減価償却が必要になり、法定耐用年数(iPhoneの場合通常4年程度)にわたって毎年少しずつ経費計上します。
初年度に全額を経費にできないため、キャッシュフローへの影響が大きくなります。
今回の値上げが企業に与える影響
- iPhone 17eが99,800円 → 107,800円になったことで、最も安いモデルでも10万円を超過。
- これまで「10万円未満で大量導入できた」企業が、今後はすべて固定資産扱いになります。
- 結果として、以下の対応が予想されます:
- 中古iPhoneや認定整備済品の積極活用
- Android端末へのシフト検討
- リース契約やレンタルサービスの利用増加
- 購入タイミングの分散(決算期を跨ぐなど)
特に飲食チェーンや中小企業にとって、オーダー端末としてiPhoneを大量導入していたケースでは、税務処理の手間と初年度の経費計上額に大きな変化が生じます。
2026年のApple値上げにより、iPhoneの最安価格が10万円を突破したことは、個人ユーザーだけでなく企業にとっても大きな転換点です。これまで消耗品として柔軟に処理できていた社用iPhoneが、今後はほぼすべて固定資産となり、減価償却や資産管理の手間が増えることになります。
企業担当者のおすすめ対応
- 認定整備済品(Apple公式中古)や大手キャリアの法人向け割引を積極的に検討
- リース契約を活用して月額経費化する
- Android端末とのコスト比較を改めて実施
- 決算前に駆け込み購入を検討
今後もAppleの価格動向と税制改正には注意が必要です。最新情報はApple公式および税理士への確認をおすすめします。
まとめ
2026年はApple史上でも異例の「連続大規模値上げ」の年となりました。6月の部品コスト高騰による世界同時値上げに続き、7月18日には日本独自の為替値上げが実施され、iPhone 17 Pro Maxは21万4800円、MacBook Airは22万4800円からという価格帯が現実のものとなりました。
この状況は当面続きそうです。購入を検討されている方は、最新の公式価格とキャリアキャンペーンを必ず比較してください。






