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Unnamed Memory Act.2 Blu-ray BOX 上巻 購入レビュー

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二次元
Unnamed Memory Act.2 Blu-ray BOX 上巻 購入レビュー

『Unnamed Memory Act.2 Blu-ray BOX 上巻』を購入しました。

テレビアニメ『アンネームドメモリー』の第2期となる通算第13話~第18話を収録したブルーレイです。

「Unnamed Memory Act.2」は、2024年4月から6月まで放送された第1期(Act.1)に続く、2025年1月7日から3月25日まで放送されたテレビアニメの第2期です。原作は古宮九時によるライトノベルで、「小説家になろう」発の人気作。アニメはENGIが制作し、監督は三浦和也、脚本は赤尾でこ、キャラクターデザインは能海知佳、音楽は松田彬人が担当。声優陣には中島ヨシキ(オスカー役)、種﨑敦美(ティナーシャ役)をはじめ、豪華キャストが揃っています。

物語は、強国ファルサスの王太子オスカーと「青き月の魔女」ティナーシャの出会いから始まった壮大なファンタジー。第1期では、オスカーが幼少期にかけられた「子孫を残せない呪い」を解くため、ティナーシャの住む「魔女の塔」を訪れ、試練を乗り越えた彼が彼女を妻として迎えることを望むことから物語が展開しました。ティナーシャの過去や魔法の秘密、そして二人の関係性が描かれ、魔法バトルや王国の陰謀が織り交ぜられた重厚なストーリーが好評を博しました。

Act.2では、第1期の終幕で時を超える魔法球により400年前の世界に飛ばされたオスカーが、ティナーシャにまつわる悲劇を目の当たりにし、過去を改変したことで歴史が大きく変わります。ティナーシャは新たな未来でのオスカーとの再会を願い、長い眠りにつきます。Act.2はこの改変された世界を舞台に、二人が再び出会い、運命を紡ぎ直す物語が描かれます。

物語の冒頭、オスカーはファルサスの王太子として再び登場し、魔法大国トゥルダールの城の地下で眠るティナーシャと出会います。しかし、過去の改変により、ティナーシャはトゥルダールの女王として新たな役割を担い、400年前の悲劇を背負った存在として登場。オスカーが留守の間に、ティナーシャは強盗団に攫われ、彼らが求める宝剣アカーシアとの交換を迫られる事件が発生します。この事件をきっかけに、二人の関係は再び動き始め、過去と現在の因縁、魔法士ラナクや他の魔女たちとの対峙が物語を牽引します。

物語は、時間改変による影響やティナーシャの過去の記憶、オスカーとの絆の再構築を中心に進行。各話で明かされる秘密や壮絶な戦闘シーン、そして二人の感情の交錯が、視聴者を引き込む展開となっています。第24話「名も無き物語に終焉を」では、Act.2のクライマックスとして、歴史のボタンの掛け違いがもたらす結末が描かれ、視聴者に深い余韻を残しました。

「Unnamed Memory Act.2」の最大の魅力は、時間改変と運命というテーマの深さにあります。第1期で描かれたオスカーとティナーシャの関係は、呪いと契約から始まり、愛と信頼へと発展しましたが、Act.2では過去の改変により二人の記憶や絆が試されます。歴史が書き換えられた世界で、ティナーシャが新たな未来を願い眠りにつくシーンは、視聴者に切なさと希望を同時に感じさせます。

    特に、時間改変がもたらす「歴史のボタンの掛け違い」という表現は、物語の核心を象徴しています。一つの選択が世界全体を変えるというテーマは、視聴者に「もしあの時こうしていたら」という想像を掻き立て、物語への没入感を高めます。Act.2の各話では、過去と現在の出来事が交錯し、ティナーシャの過去の悲劇やオスカーの決断が丁寧に描かれ、視聴者は二人の運命に感情移入せざるを得ません。

    第1期ではティナーシャの強さとオスカーの誠実さが際立っていましたが、Act.2ではティナーシャの内面的な葛藤やオスカーの揺るぎない決意がさらに深掘りされています。また、ヴァルト(梶裕貴)やミラリス(楠木ともり)といった新キャラクターも登場し、物語に新たな層を加えています。特にヴァルトは、オスカーと通ずる部分を持つキャラクターとして、物語のテーマである「選択と運命」を体現する存在です。梶裕貴のインタビューでも、ヴァルトの役割が歴史の変動にどう関わるかが語られており、視聴者にとっても彼の行動は注目ポイントでした。

    アニメーション制作を担当したENGIのクオリティは、Act.2でも健在です。時々作画崩壊しそうな雰囲気もありましたが、Act.1以上の作画の仕上がりと安定性があり、安心して見ることができました。魔法バトルやファンタジー世界の描写は、色彩豊かでダイナミック。特にティナーシャの魔法シーンは、視覚的な美しさと迫力が際立ち、彼女の「青き月の魔女」としての威厳を感じさせます。ティザービジュアルや先行カットでも、ティナーシャの白いドレスやオスカーの新衣装が印象的で、キャラクターデザインの魅力が引き立っています。

    音楽面では、松田彬人の劇伴が物語の情感を高めています。オープニングテーマ「Unsung ballad」(TRUE)は、切なくも力強いメロディで、Act.2のテーマである「再び紡がれる運命」を表現。エンディングテーマ「inclusion」(Arika)は、しっとりとした曲調で二人の絆を象徴し、視聴後に余韻を残します。

    良いことばかり書いてきましたが、物語の複雑さや時間改変の設定に、話がわかりにくいと感じることもしばしばありました。ティナーシャの過去やラナクとの因縁が断片的に描かれるため、原作未読の視聴者としては若干わかりずらさもあったかもしれません。

    Unnamed Memory Act.2は、ファンタジーとロマンスが融合した作品として、深いテーマと魅力的なキャラクターで魅了させてくれました。時間改変という複雑な設定を扱いながら、オスカーとティナーシャの絆を軸に据えた物語は、感情を揺さぶる力を持っています。アニメーション、音楽、声優陣の演技も相まって、視聴体験は非常に満足度の高いものでした。
    第3期の可能性については、原作の続編「after the end」が存在していますが、そうするとこれも24話は必要なボリュームなので、バッドエンドのような第1期とは違い、それなりに良い感じで区切りがついたので、難しいかもしれませんが、期待は捨てきれないというのもファン心理です。
    なんだかんだ書いてきましたが、中世ファンタジーものでロマンスが好きな方にはおすすめしたい作品です。

    About The Author

    heartofu
    ITと漫画をこよなく愛する、散財オタクブロガーです。
    テーマとして掲げている「一度きりの人生を楽しもう」という言葉は、政治思想家ニッコロ・マキャヴェッリの「やらずに後悔するより、行動して後悔する方が懸命である」という格言に深く感銘を受けて選んだものです。もちろん、行動した結果として後悔することも多々あります。しかし、それは自分の選択の結果であり、納得できます。一方で「あの時、もしも…」という後悔は、なかなか割り切れないものです。時には「やらなければよかった」と思うこともありますが、行動を通じて得られる経験や成長は、人生の大きな財産だと感じています。もちろん、命に関わることや、他人を傷つけたり迷惑をかけるようなことは論外です。
    年齢を重ねるごとにできなくなることも増え、「明日」が必ずしも来るとは限らないのが人生です。だからこそ、今できることにはできるだけ挑戦し、後悔の少ない人生を送りたいと考えています。そんな日々のライフログを、人生が終わるまで、あるいはボケるまで続けていきたいと思っています。このような思いで書いているため、読者のニーズをあえて気にせず、忘却録として綴っている面もありますが、ご理解いただければ幸いです。もし気が向いたときにご覧いただき、少しでも共感していただけましたら、ぜひSNSなどでシェアしていただけると嬉しいです。
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