
2025年6月24日、iPhoneユーザーに朗報が届きました。ついに、マイナンバーカードの機能をiPhoneに登録できるようになったのです。これまでAndroid端末では2023年から利用可能だったこの機能が、iPhoneでも使えるようになり、コンビニでの住民票取得や行政手続きがぐっと身近になります。でも、「どうやって登録するの?」「本当に安全なの?」「メリットやデメリットは?」と、気になることがたくさんありますよね。この記事では、iPhoneにマイナンバーカードを登録する経緯や手順、メリット・デメリットを、専門的な視点で丁寧にお伝えします。あなたの「なるほど!」をたくさん引き出せるよう、わかりやすくお話ししていきます!
マイナンバーカードのiPhone登録に至る経緯
マイナンバーカードのスマートフォン搭載は、日本政府が推進するデジタル社会の実現に向けた大きな一歩です。2016年に始まったマイナンバー制度は、住民一人ひとりに12桁の番号を割り振り、社会保障や税の手続きを効率化する仕組みですが、カード自体の普及には時間がかかりました。2023年5月、Android端末でマイナンバーカードの電子証明書機能を搭載するサービスがスタートし、利便性が向上。これをきっかけに、iPhoneユーザーからも「いつ対応するの?」という声が高まっていました。
転機となったのは、2024年5月30日の岸田文雄首相とApple CEOティム・クック氏のテレビ会談です。この会談で、マイナンバーカードのiPhone搭載が正式に合意され、2025年春後半(具体的には6月24日)からのサービス開始が発表されました。デジタル庁の平将明大臣は、「iPhoneへの搭載でUI/UXが格段に良くなり、国民の利便性が向上する」と期待を寄せています(デジタル庁公式発表、2025年6月6日)。Appleの「ウォレット」アプリを活用することで、クレジットカードや交通ICカードと同じように、マイナンバーカードを安全かつ簡単に管理できる仕組みが整いました。これは、Appleが米国外でウォレットの身分証明書機能を展開する初めての事例でもあります(Apple公式、2025年6月24日)。
この背景には、マイナンバーカードを「デジタル社会のパスポート」として普及させたい政府の狙いがあります。2024年12月には従来の健康保険証の新規発行が停止され、マイナ保険証への移行が進むなど、マイナンバーカードの利用シーンは急速に拡大中です。iPhone対応は、約1億人以上が利用するマイナンバーカードの利便性をさらに高めるための戦略的な一手と言えるでしょう。
iPhoneにマイナンバーカードを登録する具体的な手順
「興味はあるけど、設定って難しそう……」と不安に思う方もいるかもしれません。でも、ご安心ください! iPhoneへのマイナンバーカード登録は、マイナポータルアプリを使って意外とスムーズに進められます。以下に、具体的な手順をステップごとに解説します。
手順1:必要なものを準備する
- マイナンバーカード:物理カードが必要です。
- 対応iPhone:iPhone XS以降(iOS 18.5以上)。iPhone 13~15シリーズが特にスムーズに動作します(デジタル庁、2025年6月6日)。
- 暗証番号:
- 券面入力用暗証番号(4桁の数字)
- 署名用パスワード(英数字6~16文字) ※暗証番号を忘れた場合は、市区町村窓口で再設定が必要です。
- マイナポータルアプリ:App Storeから最新版をダウンロード。
手順2:マイナポータルアプリを起動
アプリを開き、「iPhoneのマイナンバーカード」設定を選択。初回利用時には、利用規約の確認と同意が必要です。















手順3:マイナンバーカードをスキャン
アプリの指示に従い、マイナンバーカードをiPhoneの背面(NFCリーダー部分)に当てます。カードのICチップを読み取るので、カードケースから出しておくとスムーズです。



手順4:iPhoneの暗証番号を入力
券面入力用暗証番号と署名用パスワードを入力。これにより、電子証明書と属性証明(氏名、住所、生年月日など)がiPhoneの「Secure Element」に保存されます。この領域は、iOSやiCloudから隔離された超安全なチップで、セキュリティはバッチリです(Apple公式、2025年6月24日)。
iPhoneのマイナンバーカードの利用者証明用暗証番号とパスワードを入力します。
これはマイナンバーカードのものとは別で、このiPhoneに登録するためだけのものです。
同じでも良いし、別のパスワードを設定しても構いません。私はセキュリティの観点から全く異なるものを設定しました。







手順5:Face IDで認証設定
登録後、Face IDまたはTouch IDを有効にすると、以降の利用がスムーズに。パスワード入力の手間が省け、コンビニでの住民票取得やマイナポータルログインがワンタッチで完了します。
手順6:ウォレットアプリで確認
登録が完了すると、Appleウォレットにマイナンバーカードが表示されます。約5分で反映されるので、すぐに利用可能です(Impress Watch、2025年6月24日)。
注意点:
- 1台のiPhoneに登録できるマイナンバーカードは1枚のみ。
- Androidで電子証明書を登録済みの場合は、iPhone登録時にAndroid側が無効化されます。
- 登録後も物理カードは保管しておきましょう(運転免許証の代わりにはなりません)。
この手順なら、初めての方でも30分程度で設定が完了します。「設定が面倒かも」と心配していたあなたも、これなら気軽に試せそうじゃないですか?
iPhoneにマイナンバーカードを登録するメリット
マイナンバーカードをiPhoneに登録すると、どんな良いことがあるのでしょうか? ここでは、具体的なメリットを5つ挙げてみます。
メリット1:コンビニで住民票や証明書がすぐ取れる
全国のコンビニ(セブン-イレブン、ローソンなど)で、住民票の写しや印鑑登録証明書をiPhoneだけで取得可能。Face IDで認証すれば、暗証番号を入力せずに済むので、忙しい朝でもサクッと手続きが完了します(デジタル庁、2025年6月24日)。
メリット2:マイナポータルで行政手続きが簡単
マイナポータルアプリを使えば、医療費の確認、年金記録のチェック、引っ越し手続きなどがiPhoneだけで完結。従来はカードリーダーや暗証番号が必要でしたが、Face IDでログインできるので、ストレスフリーです。
メリット3:対面での本人確認がスムーズに
2025年7月から、デジタル庁の「マイナンバーカード対面確認アプリ」(iOS版)で、iPhoneのマイナンバーカードを使った本人確認が可能に。銀行口座の開設、携帯契約、中古品買取などで、カードを持ち歩かずに済みます(ITmedia、2025年6月10日)。
メリット4:セキュリティが強固
マイナンバーカードの情報は、iPhoneのSecure Elementに暗号化されて保存され、iCloudや外部アプリには一切アクセスできません。ISO 18013-5およびISO 23220シリーズの国際規格に準拠しており、盗難や不正利用のリスクが低いのも魅力です(Apple公式、2025年6月24日)。
メリット5:マイナ保険証としての利用が今後可能
2025年9月から、一部の医療機関でiPhoneをマイナ保険証として利用できる予定。実証実験は7月から始まり、既存のリーダーにアタッチメントを付ける形で対応が進みます(NHK、2025年6月10日)。
iPhoneにマイナンバーカードを登録するデメリットと注意点
どんな便利なサービスにも、気をつけたいポイントはあります。マイナンバーカードのiPhone登録にも、いくつかのデメリットや注意点があるので、しっかりチェックしておきましょう。
デメリット1:運転免許証の代わりにはならない
iPhoneのマイナンバーカードは、運転免許証の機能を代替できません。マイナンバーカードと運転免許証を一体化した「マイナ免許証」を持っている場合でも、物理カードの携帯が必要です。運転免許証のスマホ搭載は警察庁で検討中ですが、2025年6月時点では未対応です(CNET Japan、2025年6月6日)。
デメリット2:紛失や盗難時のリスク
iPhoneを紛失したり盗難に遭ったりした場合、マイナンバーカードの情報が悪用される可能性は低いものの、迅速な対応が必要です。Appleの「探す」アプリやマイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)で一時利用停止ができますが、事前に設定を把握しておくことが大切です。

デメリット3:機種変更時の手続き
iPhoneを機種変更する際、マイナンバーカードの情報を新しい端末に移行するには、再度登録手順が必要です。旧端末の情報は自動的に無効化されますが、暗証番号を忘れていると手間が増える可能性があります。
デメリット4:対応機種の制限
iPhone XS以降が対応ですが、iPhone SE(第2世代以前)やiPhone 12以前のモデルでは動作が不安定な場合も。最新機種(iPhone 13~15)が推奨されます(sec-mynote.com、2025年6月6日)。
デメリット5:マイナ保険証の普及はこれから
マイナ保険証としての利用は2025年9月から一部の医療機関で始まる予定ですが、全国普及には時間がかかる見込み。病院側のシステム改修が必要なため、しばらくは物理カードも持ち歩くのが賢明です。
セキュリティ面はどうなっているの?
「マイナンバーカードをiPhoneに入れるなんて、セキュリティが心配……」という声はよく聞きます。でも、Appleとデジタル庁は、この点に最大限の配慮をしています。以下に、セキュリティの仕組みを詳しくお伝えします。
Secure Elementによる保護
マイナンバーカードの情報は、iPhone内の「Secure Element」という専用チップに保存されます。このチップは、iOSや他のアプリから完全に隔離されており、クレジットカード情報と同じレベルの保護を受けています。情報は暗号化され、iCloudや外部サーバーには一切送信されません。
Face ID/Touch IDで認証
マイナンバーカードの利用には、Face IDまたはTouch IDによる生体認証が必須。第三者がiPhoneを手にしても、簡単に情報にアクセスすることはできません。
紛失・盗難時の対応
iPhoneを紛失した場合、以下の方法で即座に対応可能です:
- Appleの「探す」アプリ:遠隔でデバイスをロックまたはデータを消去。
- マイナンバー総合フリーダイヤル:0120-95-0178(24時間365日対応)で一時利用停止。 これにより、不正利用のリスクを最小限に抑えられます。
国際規格への準拠
マイナンバーカードの情報管理は、ISO 18013-5およびISO 23220シリーズの国際規格に準拠。公的なセキュリティ基準を満たしており、信頼性は高いと言えます(Apple公式、2025年6月24日)。
注意:
セキュリティは強固ですが、暗証番号の管理は自己責任です。生年月日や簡単な番号は避け、メモを安全な場所に保管しましょう。また、法律やセキュリティに関する詳細なアドバイスが必要な場合は、専門家への相談をおすすめします。
2025年以降の展望と注意点
マイナンバーカードのiPhone搭載は、デジタル社会の第一歩に過ぎません。今後の展開や、利用する上で知っておきたいポイントをまとめます。
今後の展開
- マイナ保険証の拡大:2025年9月から一部医療機関で利用開始。2026年には全国の多くの病院で対応予定。
- 確定申告の対応:2026年の確定申告から、iPhoneだけでe-Taxの申告が可能に(Impress Watch、2025年6月24日)。
- 運転免許証のスマホ搭載:警察庁が検討中だが、2025年6月時点では時期未定。
- 他の身分証の統合:障害者手帳などが将来的にスマホに統合される可能性も(sec-mynote.com、2025年6月6日)。
注意点
- 電子証明書の有効期限:マイナンバーカードの電子証明書は、発行から5回目の誕生日まで有効。期限が近づくとマイナポータルで通知されるので、早めに更新を(Impress Watch、2025年6月12日)。
- デジタルデバイドへの配慮:スマホを持たない高齢者向けに、物理カードや資格確認書も引き続き利用可能。
- 法改正の動向:マイナンバーカードのスマホ搭載を前提に、犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法の改正が進んでいます。最新情報をチェックしましょう(警察庁、2025年5月)。
iPhoneとマイナンバーカードで、もっと便利な生活を

マイナンバーカードのiPhone登録は、コンビニでの住民票取得やマイナポータルでの手続きを劇的に簡単にする画期的なサービスです。Face IDを使ったスムーズな認証、Secure Elementによる高いセキュリティ、そして今後拡大するマイナ保険証や確定申告の対応など、メリットは盛りだくさん。一方で、運転免許証の代替不可や紛失時の対応など、注意点も押さえておくことが大切です。
「新しい技術ってちょっと怖いけど、試してみたい!」というあなたの気持ちを応援します。この記事が、マイナンバーカードのiPhone登録への第一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。もし設定で困ったときは、デジタル庁の公式サイトやサポート窓口を活用してくださいね。さあ、iPhoneで新しいデジタル生活を始めてみませんか?
参考情報源
- デジタル庁公式サイト(www.digital.go.jp、2025年6月6日、2025年6月24日)
- Apple公式サイト(www.apple.com、2025年6月24日)
- ITmedia(www.itmedia.co.jp、2025年6月10日)
- Impress Watch(www.watch.impress.co.jp、2025年6月24日)
- NHKニュース(www3.nhk.or.jp、2025年6月10日)
- CNET Japan(japan.cnet.com、2025年6月6日)
- sec-mynote.com(2025年6月6日)
本記事は2025年6月時点の情報を基に執筆しています。法律やセキュリティに関する詳細なアドバイスは、専門家(弁護士、行政書士、情報セキュリティ専門家など)に相談してください。また、マイナ保険証の利用に関しては、医療機関の対応状況を確認し、必要に応じて医師や保険者に相談することをおすすめします。