2022年8月20日 / heartofu

墜落JKと廃人教師第14巻レビュー：扇言がまさかのビキニ水着回！登場人物総ネガティブでシュールなラブコメに思わずキャッキャウフフ！！

sora氏の少女漫画『墜落JKと廃人教師』の第14巻についてネタバレありの感想記事です。

墜落JKと廃人教師あらすじ

「死ぬ前に俺と恋愛しない？」byクズ教師　究極のつり橋効果LOVE！女子高生の扇言は、失恋を苦に自殺しようとしていたところを物理教師の灰葉仁先生（通称・灰仁）に邪魔される。「死ぬ前に俺と恋愛しない？」と先生に告白（！）され焦る扇言と、事あるごとに扇言に声をかけたり家に来たりするようになった先生のキケンなつり橋効果LOVE!

墜落JKと廃人教師レビュー

主人公にして高校教師の灰仁。
そしてヒロインにしてその教え子の女子高生、JKこと扇言。
キスまでしておきながらいまだ教師と教え子の関係を保つ二人。

扇言の少ない友人の一人である一馬は、そんな二人の関係性に気づきつつも、「俺、先輩が好きだよ」とついに告白をする。

そこからコミュ障な二人はお互いにどうしていいかわからず、口をきくことなく避けてしまう日が続く。
そんなことを灰人に相談する。

とはいえ「友達」との関係と言ってしまえば、友人が片手の指で数えられるほどしかいない扇言だけに、すぐに相手が絞り込められるのが悲しいところ。
主人公とヒロイン、さらには友人も陰キャかつネガティブな集団というのが個人的にツボ。
陰キャが陽キャとくっつくという非日常ではない、共感がもてるのはこの設定によるところなのかもしれません。

そして、さらっと相手が「一馬」と簡単にボロを出した後の、「言ってません」と「言ったよ」真顔で強引な押し問答を通そうというやりとりがまたクスッと声に出して笑ってしまうポイント。
このシュールな掛け合いが本作の醍醐味です。

灰人の機転により一馬と屋上で会話する場を設けることができた二人。

扇言のダメ人間ぶりがとにかく愉快。
「墜落JKと廃人教師」コミック第1巻の冒頭の、告白から失恋へと流れてからの相手に迷惑をかけたので屋上からジャンプしようとして、灰人と出会った（実際はもっと以前からの出会いがあるのだけれど）経緯を思い出すシーン。
「告白」→「失恋」→「何やら思い詰める」→「ジャンプ」の構造が出来上がっている前科者とか、少女漫画の恋愛場面とは思えないような墜落JKぷりに吹き出してしまいます。