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LV999の村人 最終話レビュー|英雄が選んだ、不自由で「自由」な最高の今

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ライトノベル
LV999の村人 最終話レビュー|英雄が選んだ、不自由で「自由」な最高の今

TVアニメ化もされた星月子猫先生のライトノベル『LV999の村人』。
2015年7月から2018年12月まで『小説家になろう』にて掲載された分の最終回のレビューがてら、気になる最終話で主人公である鏡浩二がアリスとクルルのどちらと結ばれてどのようになったのかをまとめました。

あらすじ:神亡き後の世界で、最強の「村人」が手にした平和

物語は、世界を破滅へと導く最大級の脅威「星喰いデミス」との死闘を終えた一週間後から始まります。かつてはレベルの低い者がモンスターに怯え、運命に縛られていたデータの世界「アースクリア」は、主人公・鏡浩二たちの活躍によって一変しました。

そこにあるのは、モンスターが人を襲うことなく、誰もが「なりたい者になれる」自由な世界です。英雄である鏡は、かつて自分が建て、仲間たちが守り抜いてきたカジノでバーテンダーとして働きながら、平和ゆえの「退屈」を享受していました。アリスやクルルといったヒロインたちからの変わらぬ好意、そしてデビッドやティナたちとの騒がしい日常。それは、鏡が命を懸けて守りたかった、何気ない幸福の光景でした。

結末:未来の再生よりも、仲間と笑う「今」を選ぶ

しかし、平和な日常の裏側で、鏡には残酷な現実が突きつけられていました。現実世界(アース)に残された彼の肉体は、デミスとの戦いで魂を燃やし尽くした代償として、修復不可能なほどにボロボロになっていたのです。

アースから訪れた油機とメリーによって告げられたのは、「鏡の身体が治る見込みはない」という宣告でした。唯一の希望は、肉体を凍結し、意識を眠らせて、治療が可能になるかもしれない「遥か遠い未来」に望みを託すこと。しかし、それは今を共に生きる仲間たちとの別れを意味していました。

鏡が出した答えは、潔いものでした。彼は未来での再生を拒絶し、アースクリアで「今」を生きることを選びます。「俺が過ごしたいのは今であって未来じゃない」という言葉には、かつて世界のルールを打ち破った彼の強い意志が宿っています。

物語の幕切れ、鏡は「二度とアースに戻れない」という事実を受け入れ、アリスと共に平和になったアースクリアを全力で楽しむために歩き出します。たとえ肉体が治らなくても、彼にとっては仲間と共に過ごすこの場所こそが、真の故郷だったのです。

なりたい者になれた男の「その後」

本作は、壮大な冒険の「その後」を丁寧に描いています。英雄が手に入れたのは、全能の力ではなく、「大切な人たちと退屈な時間を過ごす」という極めて人間的な自由でした。

肉体の死という逃れられない運命を抱えながらも、それを悲劇としてではなく「儲けもの」として笑い飛ばす鏡浩二の姿は、まさにLV999に到達した村人の矜持を感じさせます。運命に抗い続けた男が最後にたどり着いたのは、未来の約束ではなく、愛すべき仲間と笑い合う「今」という最高の終着駅でした。

主人公の鏡浩二が誰と結婚した?

主人公の鏡浩二が誰かと結婚したという明確な記述はありません。
一方で、物語の最後には彼が下した重大な決断と、その後の生き方が描かれています。

結婚について:答えは「保留」

物語の中で鏡は複数のヒロインから求婚されていますが、特定の誰かと結ばれる(結婚する)シーンは描かれていません。

  • アリスからの求婚: デミスとの戦いから一週間後、アリスから「ボクと、結婚して欲しいんだ!」とプロポーズを受けます。
  • クルルからの求婚: その一ヶ月後、アリスへの返事を保留にしていた鏡に対し、クルルも「一歩リードされている」と焦りを感じて求婚に踏み切ります。
  • 現状: 鏡は二人に対してハッキリとした答えを出しておらず、返事は**「保留」**の状態です。アリス自身も「答えをもらっても今とそんなに変わらない生活だろうから」と、今の関係性を楽しみながら待つ姿勢を見せています。

鏡の最後:未来よりも「今」を選択

物語の終盤、鏡は自身の肉体と人生の幕引きについて大きな選択を迫られます。

  • 肉体の限界: 現実世界(アース)にある鏡の肉体は、デミスとの戦いで魂を燃やし尽くしたため、治る見込みがないという残酷な事実を突きつけられます。
  • 未来への凍結を拒否: 唯一の希望として、治療法が見つかるかもしれない遥か遠い未来まで「肉体を凍結し、意識を眠らせる」という選択肢を提示されます。しかし鏡は、**「俺が過ごしたいのは今であって未来じゃない」**と断言し、仲間たちのいない未来で生き返ることを拒絶しました。
  • アースクリアでの永住: 鏡は二度とアースに戻れないことを受け入れ、データの世界である「アースクリア」を自らの故郷と定めました。
  • 結末: 彼は残された時間を、かつての敵や運命に縛られない「なりたい者になれる世界」で、アリスたち仲間と共に全力で楽しむことを決意します。最後はアリスを遊びに誘い、平和になった世界へと歩き出していく場面で物語は締めくくられています。

ちなみにコミックス第8巻でアリスは大人に成長しています。

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About The Author

heartofu
ITと漫画をこよなく愛する、散財オタクブロガーです。
テーマとして掲げている「一度きりの人生を楽しもう」という言葉は、政治思想家ニッコロ・マキャヴェッリの「やらずに後悔するより、行動して後悔する方が懸命である」という格言に深く感銘を受けて選んだものです。もちろん、行動した結果として後悔することも多々あります。しかし、それは自分の選択の結果であり、納得できます。一方で「あの時、もしも…」という後悔は、なかなか割り切れないものです。時には「やらなければよかった」と思うこともありますが、行動を通じて得られる経験や成長は、人生の大きな財産だと感じています。もちろん、命に関わることや、他人を傷つけたり迷惑をかけるようなことは論外です。
年齢を重ねるごとにできなくなることも増え、「明日」が必ずしも来るとは限らないのが人生です。だからこそ、今できることにはできるだけ挑戦し、後悔の少ない人生を送りたいと考えています。そんな日々のライフログを、人生が終わるまで、あるいはボケるまで続けていきたいと思っています。このような思いで書いているため、読者のニーズをあえて気にせず、忘却録として綴っている面もありますが、ご理解いただければ幸いです。また、買った商品のレビューというよりもエッセイ的な感じで買った商品を紹介しています。もし気が向いたときにご覧いただき、少しでも共感していただけましたら、ぜひSNSなどでシェアしていただけると嬉しいです。
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